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- ◆主催
- 愛知建築地震災害軽減システム研究協議会
(県内国立大学法人3大学、愛知県、名古屋市、建築関連団体等で構成)
- ◆結果
- 第2回あいち木造住宅耐震改修事例コンペには9事例の応募があった。
応募事例について、改修技術、改修費用、改修効果、デザイン性等を審査項目として12月26日開催の審査委員会において審査をおこない、優秀賞4、アイデア賞1、審査員特別賞1の事例を選出した。
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応募者名 |
工法の種類 |
【優秀賞】 |
一級建築士事務所 アトリエ レシオ |
外部からの耐力壁による補強工法 |
【優秀賞】 |
株式会社 クサカ |
耐震壁+制震装置(パワーガード)併用補強 |
【優秀賞】 |
NARUTA建築事務所 |
在来工法 |
【優秀賞】 |
株式会社 シーク建築研究所 |
耐震ポール |
【アイデア賞】 |
構造品質保証研究所株式会社 |
SRF工法 |
【審査員特別賞】 |
吉良住宅建設協同組合 |
在来工法 |
- (同一の賞については順不同)
- ◆コンペの概要
- 募集内容:既存木造住宅の耐震性能向上を目的とした耐震改修事例
- 募集期間:平成19年10月2日から平成19年12月20日
- 応募資格:個人、法人、団体の別や資格の有無は問わない
- 表彰:
優秀賞 賞状及び副賞5万円
アイデア賞 賞状及び副賞
審査員特別賞 賞状及び副賞
あいち木造住宅耐震改修事例コンペ審査報告
- 審査経過
- 審査委員長 小野 徹郎
- 愛知建築地震災害軽減システム研究協議会は、地域の地震災害を軽減する広範囲の活動を行っている。
具体的には耐震補強技術の開発と地域への技術の普及に産官学一体となって取り組んでおり、活動の大きな柱として、地震による木造住宅の倒壊防止を目標に、比較的低コストで簡便な耐震改修補強技術、手法を普及させることを掲げている。
その目的に沿って、昨年に引き続き具体的な耐震補強事例を対象に「第2回あいち木造住宅耐震補強事例コンペ」を行った結果、応募数は9件と少なかったが、在来工法から新技術の適用まで変化に富んだ改修事例の応募であった。
審査は2007年12月26日に審査委員会(委員長:小野徹郎以下10名出席、2名欠席)を開催し慎重な審査を行った。
審査は、まず全応募資料を各審査委員が査読し、意見交換した。その後、委員全員で全ての応募事例について一点一点その特徴、評価できる点などの比較評価をしたうえで、投票を行った。
引き続き結果を集計し、高得点順に改修技術、改修費用、改修効果、デザイン性などについて突っ込んだ意見交換を行い、各賞の選定を行った。
優秀候補として、特殊な金物や工法を用いない在来工法軸組工法の範囲での補強の2点と、制震装置(パワーガード)、耐震ポールなどの新工法を用いた2点の4点が抽出され、さらに詳細な評価が行われた。
いずれも建物の特徴と施主の意向を反映した実施改修にふさわしい補強例で、今回は上位4点が拮抗した評価となった。
4点とも技術的には高く評価出来るが、デザイン性など総合的な見地からの評価で、特に最優秀とするにはどの補強例ももの足らないとされ、今回は最優秀は選定せず、この4作品を優秀賞と位置づけた。
さらに、ポリエステル繊維を接着する工法による事例が工事の簡便さの点でアイデア賞とした。
また耐震性の低い築40年の在来工法住宅の補強事例に対して、現実的な補強を目指した点と、地域に根ざした地道な補強活動を行っている点を評価して、審査員特別賞を贈ることとした。
- ◆各選考提案の講評
※タイトルをクリックすると詳細が表示されます。
- 【優秀賞】
- 工法の種類 外部からの耐力壁による補強工法
- 応募者名 一級建築士事務所 アトリエ レシオ
- 特殊な金物や工法を必要としない一般的な在来軸組工法による耐震改修事例であるが、開口部に手を加えず居住性・意匠性を維持するとともに、建物外部からの工事に限定した施工を行うなど、合理的な耐震改修の要点を上手に押さえた事例であることが評価された。
また、一般に改修後の目標値とされている評点1.0に対し、本事例の改修後の評点は1.49であり、改修費用も含めた所有者とのコミュニケーションを十分に行い、より高い安心のレベルを実現させている改修事例であることも評価された。
- 【優秀賞】
- 工法の種類 耐震壁+制震装置(パワーガード)併用補強
- 応募者名 株式会社 クサカ
- 本建物は2階直下の南面と車庫にまったく壁が無く、東西方向の壁量が著しく不足していたため、居間と車庫に1カ所ずつ在来型の新設壁を設けると共に制震装置(パワーガード)を柱梁接合部位置に13カ所配置する耐震改修工法を採用している。
改修に際しては、建物全体の偏心の影響を軽減するように新設壁を配置したり、開口を閉塞することなく制震装置を設置するなどの工夫が見られる。
また、補強費も100万円程度であり、優秀な耐震改修工法であると評価できる。
- 【優秀賞】
- 工法の種類 在来工法
- 応募者名 NARUTA建築事務所
- 本提案は地味ではあるが、施主の希望を聞きながら、在来の耐震補強工法を適切に利用して手堅く補強を行った好事例である。
補強工事と合わせて実施した内装工事や耐久性向上工事なども、適切に行われており、改修費用も良心的である。
このような好事例は、耐震工事を考えている住民にとって大変参考になるものであり、今後の耐震補強工事の増加につながると考え、優秀賞を贈ることとした。
- 【優秀賞】
- 工法の種類 耐震ポール
- 応募者名 株式会社 シーク建築研究所
- 本耐震改修工法は、主に外部から補強を行うもので、施工中も居住者の日常生活に支障が少なく、居付施工が可能である。
また、改修後も居住性や外観に与える影響は非常に少ない点も評価できる。
改修費用は195万円とやや高めではあるが、耐震診断判定値が0.61から2.0以上に上がっており、点数あたり、面積あたりの費用から見れば低コストで補強効果が高い、優れた耐震改修事例と評価できる。
本改修工法では、耐震ポールと既存建物(基礎および2階床)との接合が耐震効果を発揮する上で重要なので、施工要領に沿った確実な施工が望まれる。
- 【アイデア賞】
- 工法の種類 SRF工法
- 応募者名 構造品質保証研究所株式会社
- この事例は、ポリエステル繊維を木材やコンクリートに接着する新しい工法を使用している。
補強材が柔軟で、大きなひずみまで弾性を維持できる。
また、接着剤は、下地を破壊せず、接着面の界面で剥離するので、木材や基礎を破壊しないという特徴も持っている。
室内をさわらないで住みながら工事ができる点、外壁のメンテナンスに合わせて行えばほぼ材料費だけで補強できるという点も魅力である。
アイデア賞にふさわしい事例であると評価できる。
- 【審査員特別賞】
- 工法の種類 在来工法
- 応募者名 吉良住宅建設協同組合
- 築40年のよく見受けられる間取りの在来木造住宅を、無理して耐震指標を1.0以上にするのではなく、人命を守るという観点から0.7以上に高めた比較的廉価な耐震補強であることが評価された。
補強は、建物の使用勝手を害することなく、筋交い構面を現存の襖の外側に設け、その上に構造用合板を打ち付ける工法である。
補強材は基礎から2階の梁に達している。
申請者は吉良住宅建設共同組合を作り、木造住宅の耐震補強を積極的に推進しておられことも評価され特別賞に値する。
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