愛知建築地震災害軽減システム研究協議会

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◆主催

愛知建築地震災害軽減システム研究協議会
（名古屋大学、名古屋工業大学、豊橋技術科学大学、愛知県、名古屋市、建築関連団体等で構成）

◆結果

第9回あいち建築物耐震改修事例コンペでは、耐震改修をより一層推進するため耐震改修事例を募集し、9事例の応募がありました。
　応募事例について、平成26年12月26日開催の審査委員会において審査を行い、魅力的で効果的な耐震改修事例の選定を目的に、最優秀賞1事例、優秀賞1事例、佳作2事例、努力賞1事例、計5事例を選定しました。

◆入賞事例

	応募者名	工法の種類
【最優秀賞】	植村産業株式会社	筋交い／構造用合板
【優秀賞】	鈴木章建築設計事務所	新設基礎による補強／筋交い／接合部補強／屋根の軽量化
【佳作】	荒川建築事務所 U建築	ガーディアンウォール／ガーディアンシールド／部分開口構造用合板真壁上下あき工法
【佳作】	名工建設株式会社	SMIC工法
【努力賞】	有限会社原田建築	筋交い／構造用合板／接合部補強

（同一の賞については順不同）

その他耐震改修の好事例
	応募者名	工法の種類
【応募事例】	U建築	アイワン／ガーディアンシールド／パンチくん／部分開口構造用合板工法（真壁上下あき・上下あき裏桟なし）
	U建築	ガーディアンシールド／部分開口構造用合板真壁上下あき
	矢作建設工業株式会社	セスレット工法

（順不同）

◆入賞作品については、下記日程の「あいち住まいるフェア2015」でパネルを展示します。

場所：吹上ホール（名古屋市千種区吹上2-6-3　名古屋市中小企業振興会館）
日時：平成27年3月13日（金）～3月15日（日）
※15日（日）午前11時からセミナースペースで表彰式を行います。

◆コンペの概要

募集内容：既存建築物の耐震性能向上を目的とした耐震改修事例
募集期間：平成26年9月2日から平成26年11月28日
応募資格：個人、団体、法人の別や資格の有無は問わない
表彰：最優秀賞　賞状及び副賞10万円
優秀賞賞状及び副賞5万円
佳作賞状及び副賞

第9回あいち建築物耐震改修事例コンペ審査報告

審査委員長講評: 審査委員長　　福和　伸夫
（名古屋大学教授）; 愛知建築地震災害軽減システム研究協議会では、地域の地震災害を軽減するため、耐震補強技術の開発や技術普及を産官学一体となって進めており、活動の大きな柱として、魅力的で効果的な耐震改修補強技術を普及させることを目指している。その一環として、耐震補強事例コンペを毎年実施しており、本年は9回目になる。
2014年12月26日に審査委員会（11名出席）を開催し慎重な審議を行った。応募総数は9件と、昨年に比べ2件増加した。まず審査委員全員で全ての応募事例について一点一点その特徴、評価できる点、問題点などを検討し、最優秀賞以下、各賞に対して審査員が推薦し、それぞれについて議論していった。
応募作品は、在来工法の木造住宅が7件、RC造・SRC造の集合住宅が2件あった。改修工法はバラエティに富んでおり、在来工法では、協議会で認定した工法をはじめ様々な工法がバランスよく利用されていた。選考はコスト的な面、工法的な新規性、創意工夫、総合的なバランス、耐震改修を促進する魅力などを考慮して進めた。選考結果は以下のようである。
最優秀賞に関しては、築67年の古民家を再生したもので、当地に数多く残る田の字型プランの住家の耐震改修の好事例を選考した。また、優秀賞としては、築83年、250平米の大規模木造建築を曳き家で基礎を新築し屋根も軽量化した改修事例を選定しだ。1000万円をこえる大規模改修の事例である。佳作には、施主と丁寧に対応し工夫に満ちた改修を実施した木造家屋の改修事例と、プレキャストCES（鉄骨コンクリート）を用いたRC造集合住宅の改修事例を選考した。さらに、努力賞として、薬局店舗を住宅に転用して改修を行った事例を選んだ。
様々な工夫を凝らした改修事例が増えていることについて、主催者一同喜ばしいことと思っている。