ACTION

耐震改修工法評価・手引き等

2011年度 ご質問回答一覧

表示年度を変更する

安価な耐震改修工法講習会等に関する技術的なご質問回答

重要なご質問及び回答は各年度から抜粋し、『木造住宅低コスト耐震補強の手引き』の第5章に載せています。

平成24年2月23日(木)に開催された『安価な耐震改修工法講習会』の受講者の方より提出されたご質問について、以下のとおり回答をいたします。
一括のPDFデータはこちら

工法に関する質問等

■減災協工法について

Q.
基礎の補強K-001、K-002等は建物全周しないといけないのか。補強部分のみでもいいのか。
A.
必要な範囲でいいです。該当工法の設計マニュアル等に従ってください。
Q.
手引きP15~の「構造用合板の切りかき、穴あきルール」内に切りかきが認められる場合として、口400以内は構造用合板「押入」として評価できる(P16)とあるが、評価シートP20部分開口構造用合板「換気扇」と仕様はほとんど変わらないと思うが、どのような違いがあるのか(合板厚?釘ピッチ?)
A.
「換気扇」は開口のため四周(梁―柱―土台)の一部に釘が打てなくて、開口の周りも補強できない場合にやむを得ず合板を厚くし釘ピッチを増すことで性能の低下を抑えています。「押入」は開口の周りを補強しています。
Q.
部分開口構造用合板工法「真壁上下あき」「上下あき裏桟なし」のバリエーションを増やしてほしい。壁長さL900以上のもの、腰窓等の腰壁、たれ壁への構造用合板張りで評価できないか。
A.
ご要望を集め、優先順位をつけて評価を行なってまいります。
Q.
愚問ですが、各工法何回位までの大きな揺れに耐えられるでしょうか。各補強金物ですが柱の背割りのある箇所での施工方法について教えていただきたい。
A.
建物ごと、補強のレベルごとに異なってきます。背割り箇所の補強は補強金物のマニュアルに従ってください。
Q.
壁、接合部について建防協の評定は実験値に低減率がかかっていると聞いていますが、そちらの協議会のみで評価したものはそのところはどうなっているでしょうか。どのくらいの低減になっているか表示してほしい(安全余裕度として知りたい)
A.
(財)日本建築防災協会と同様です(建築基準法の壁倍率評価での低減係数α(詳しくは、木造軸組工法住宅の許容応力度設計2008年版pp571:(財)日本住宅・木材技術センター)に準拠しているが、耐久性などによる低減は、別途評価しているためここでは含まない)。実際の評価では、低減率は工法ごと仕様ごとに違いますので、詳しくは工法のメーカーにお問い合わせ下さい。

■改修工事について

Q.
耐震改修設計において外壁のモルタルのひび割れの劣化を無視する場合、コーキングすればよいのか、はがしてひび割れのある部分のみモルタルを塗り直さなければならないのか、どうなのでしょうか。
A.
モルタルを耐力要素とみているのであれば、劣化の程度に応じて壁面が一体化されるよう補強してください。
Q.
基礎のひび割れについてもエポキシを注入すれば、それで劣化なしとすることができるのでしょうか。ひび割れ等どこまでやれば劣化無視とできるのでしょう?
A.
(財)日本建築防災協会「木造住宅の耐震補強の実務(2007年3月)」を参考としてください。
Q.
床の傾斜についても基礎の沈下はそのままにして根太等で水平にするだけで、劣化なしとすることができるのでしょうか。
A.
基礎が沈下しているのをそのままにして劣化なしとは言えません。
Q.
床の間(真壁)、広縁の外側、押し入れ等の柱間隔が910以上の場合(柱が建てれない場合)、A-001工法での対応方法を教えてください。
A.
A-001は間柱が必要です。違う工法を選んでください。
Q.
工法は適材適所といわれましたが、耐震と制震を併用することはまずいと思いますがどうでしょうか。
A.
併用可能な場合が多いです。制震工法のメーカーにお訊ねください。
Q.
構造用合板の横使いは可能でしょうか。
A.
合板の継ぎ目がA-001のように裏桟で補強されて一体化していれば可能です。ただし、「換気扇」や真壁仕様を含む裏桟なしの仕様や、もともと分割されている「押入」仕様でも、中間柱がなく半間を超えるスパンでの使用は今のところ評価対象外です。
Q.
基礎の補強(例:ランクⅡ→Ⅰにしたい場合等)どこまでの範囲の工事が必要か。内部間仕切り下の基礎等全て行わないとランクUPできないか。外周くらいやればよいか。
A.
耐力壁ごとに基礎の低減がかかります。対象とする耐力壁の影響範囲を補強すれば良いです。(財)日本建築防災協会「木造住宅の耐震診断と補強方法」を参照下さい。
Q.
壁強さ倍率のN値計算はどのように行うのがよろしいのでしょうか。
A.
壁強さ倍率を1.96で除した値を耐震診断上のN値計算用壁倍率として用いればいいです((財)日本建築防災協会「木造住宅の耐震診断と補強方法」の質問・回答集 平成20年9月参照)。

PAGETOP